目次
基本情報
PS3版「NiGHTS into dreams...」SEGA
配信日:2012年10月4日
販売価格:1,000円(税込)
ジャンル:アクション
プレイヤー人数:1人
ストーリー
ツインシーズの街に住む2人の少年少女。
少年の名は「エリオット」、少女の名は「クラリス」。
エリオットは上級生に遊んでいたバスケットコートを奪われてしまったショックから、クラリスはミュージカルの最終オーディション落選の不安から、その夜、悪夢を見る。
夢の中で悪夢から逃れようと懸命に走る2人は、いつしかイデアパレスという神殿に辿り着き、監禁されている「ナイツ」と出会う。
ナイツは「悪夢から解放され、自由になる為に、私と力を合わせないかい?」そう2人に呼びかける。
承諾した2人はナイツと「デュアライズ(同化)」し、大空を飛び回る奇跡の力を得る。
悪夢の原因は、良い夢の世界「ナイトピア」へと侵攻してきたワイズマン率いる悪夢の住人「ナイトメアン」だと2人は知る。
ナイトメアンたちから夢を創り出す光「イデア」を取り戻すため、2人の真の勇気が試される冒険の旅が、今始まろうとしていた。
ゲーム概要
1996年にセガサターン専用ソフトとして発売され大ヒットを記録したフライトアクションゲーム。
本作は、2008年に発売されたリメイク版をベースに、新たにHD機向けに高解像度化し、トロフィー、オンラインランキングなどを追加したPS3版リメイク作品です。
ゲームグラフィックは、オリジナルであるセガサターン版のグラフィックを忠実に再現した「セガサターンドリーム」と、より美しく観やすくなったグラフィックで楽しめる「ブランニュードリーム」の2種類を搭載。
過去作をプレイしていて懐かしい思い出と共に遊びたいプレイヤーにも、爽快でスピード感溢れるフライトアクションを楽しみたい新規プレイヤーにも万全の対応です。
その他にも、条件を満たすことでプレイ出来る「クリスマスナイツ」や、当時のイラストやグッズ、ゲーム中のムービーや開発者インタビューも鑑賞出来る「ギャラリーモード」を搭載し、ゲームプレイ以外でも楽しませてくれる要素が満載です。
ゲームプレイ自体はいたって簡単なもので、今となっては「空を飛ぶ」こともゲームの中ではそう珍しいものではなくなりましたが、本作の発売当時はまさに画期的なゲームデザインで多くのプレイヤーを魅了した作品です。
レビュー
レビューまでの総プレイ時間:9時間
ゲームの魅力や楽しいポイント
自由に飛び回る爽快感とスピード感
本作はナイツを操り空を飛び、フィールド上に配置されたイデアと呼ばれる光の球体を回収しながら、集めたイデアで解放ポイントを破壊していきます。
見た目3D空間として描かれたフィールドですが、昨今のゲームのように自由に飛び回れるわけではなく、横スクロールアクションのように1ステージ、4コースを周回しつつ攻略します。
3D表示の横スクロールレースゲームといったような感じです。
類似するデザインのゲームが思い付かず、独特の表現になってしまいますが、これこそが本作の魅力の一つである独自のゲームデザインです。
「自由に飛び回れないのか」と嘆く声も聞こえてきそうですが、3D空間に敢えて2D操作だからこそ生まれる爽快感とスピード感が本作にはあります。
横スクロールレースゲームと表現しましたがまさにそうで、本作攻略の最重要ポイントはスピードです。
そしてこのスピードはプレイヤーの操作が流麗であればあるほど、ナイツ自身も流麗に動きスピードを増します。
壁や障害物を華麗にかわし、自らの軌跡で生まれる光をつなぎ合わせることで発動するパラループで周囲のイデアを纏めて回収する。
プレイヤーの上達に合わせて、爽快感とスピード感が飛躍的に増大していきます。
繰り返しプレイしコースを把握、実際のプレイで思った通りに動きを反映させるには努力が必要ですが、その努力に見合った爽快感と疾走するスピード感を味わえることは間違いありません。
歴史を作ったゲームにふれて得られる感覚
ゲームプレイ自体に高い満足度を期待してプレイする方は、本作を遊ぶには適さないかもしれません。
確かに楽しいゲームではありますが、その誕生も醸成も過去のゲームシーンで練り上げられたもので、現代ゲームのそれに追いつけようハズはありません。
「思い出に浸る」「歴史的ゲームの一端を垣間見る」といった気持ちでプレイ出来れば、きっと本作独特の魅力とかけがえのないゲーム体験が待っているハズです。
カスタマイズ要素
特にありません。
自らでカスタムは出来ませんが、本作はゲームをプレイする日によってフィールドの模様替えといった面白い要素があります。
気になった方は「クリスマス」や「お正月」など、イベント日時に起動してみることをお勧めします。
難易度
全ステージクリアすることだけを考えた場合、難易度はさほど高くはありません。
むしろとても簡単かもしれません。
ただし、トロフィーコンプを目指すと「全ステージAランククリア」がなかなかに難しいものになるでしょう。
遊びやすさ
1ステージ10分程度で遊べます。
繰り返し挑戦しやすいですし、非常に遊びやすいゲームだと言えると思います。
ボリューム
全8ステージ。
全ステージクリアだけなら3時間程で可能だと思います。
ただ全ステージAランククリアとなると、その倍の時間は必要になると思います。
私の場合、全ステージクリアに3時間、トロフィー攻略の為に全ステージAランククリアを目指して4,5時間。
1時間程フリープレイで遊んで合計9時間程遊んでいます。
過去にプレイした時にはなかったトロフィー機能も含めて、懐かしく楽しいゲーム攻略が出来たので、個人的には満足出来るボリュームでした。
またギャラリーでは発売当時のポスターやグッズを観たり、開発者のインタビュー動画なども観れて、本作をより一層理解出来、楽しめたと思います。
自由度
ステージ攻略の為のルートはいつでも自由でプレイヤー次第。
コース上の分岐も用意されているので、どのルートを優先し、どうイデアを回収していくかはプレイヤーの選択次第です。
ゲームを有利に進める為に役立つプレイヤー能力
コース上のイデアの配置や障害物の回避方法などを覚える「記憶力」。
ハイスピードのナイツを上手く操る「操作技術」。
所謂レースゲームで必要とされる技術のそれと同様のものかもしれませんね。
テンポの良さ
とても良いです。
1ステージにかかる時間の短さも手伝い、非常にテンポ良くプレイしていけます。
熱中度
ハイスピードのナイツを操ることで、高い没頭感を得られます。
やり込み度
ギャラリーの収集要素と「メピアン」と呼ばれるナイトピアに住む妖精のような生命体の収集要素があります。
ギャラリーは獲得したステージクリアランクに応じてアンロック項目が増え、メピアンはステージ上に存在するそのものに接触することで収集出来ます。
通常行かないようなステージの様々な場所に隠れているので、全種類収集するのはなかなかに大変です。
まとめ
総評まとめ【75点】
最高に懐かしい気持ちになれた特別な作品です。
特にクリア後のエンドロールと音楽にプレイ当時を思い出し、マジ泣きしました。(笑)
セガサターン版をプレイしていない世代では、正直そこまで満足出来る作品ではないかもしれませんね。
それでも、過去にたくさんの人を「空を飛べる」という夢の世界へ連れて行ってくれた「ナイツ」。
その源流と歴史に触れたい方には是非プレイして欲しいと思える作品です。
最後までご覧頂きありがとうございました。