ストーリー
WARNING
"X"は、従来のロボットでは考えられなかった問題が多数存在する。
"人間に危害を与えない"という、ロボットにとって絶対の条件にさえも、悩み、疑問を持つ危険性があるのだ。
この"悩む"という行動こそが"X"の画期的な処でありロボット工学において初めて実現に成功した物であるが、これが本来悩んではならない事柄にまで及ぶと、大変な事になる。
そして万一、ロボットが自分の意志で人間を襲った時、人類の恐れおののく姿は、"Dr.WILY"による一連の事件の時とは比べ物にならないだろう...
結論を言うと、"X"は非常に危険な存在である。
もし"X"を世に送り出すのなら、最低でも30年のチェック期間を置かなくてはならない。
だが私の余命は、そうは長くないし、残念ながら私の研究をすべて理解し、それを引き継いでくれるものもいない。
よって私は"X"をここに封印する。
もし、何かの拍子でこのカプセルを発見された方がおられても、"X"の思考が完全に解析されない限り、どうかそっとしておいてほしい。
"X"は無限の可能性と共に、無限の危険性をもはらんでいるロボットなのだ...
Sep.18 AD20XX
T.Right
プロローグ
西暦21XX年。
進化したロボットと人間が共存する世界。
完全に人間的思考を持った"レプリロイド"と呼ばれるロボットがそこにいた。
電子頭脳に支障をきたしたロボットはイレギュラーと呼ばれ、それらを取り締まるためのレプリロイドは"イレギュラーハンター"と呼ばれた。
その任務は人間もしくはレプリロイドに危害を加えるすべてのイレギュラーを発見し、抹殺することにあった。
"ロックマンX"とはそのイレギュラーハンターの一員だった。
ストーリー
エックスが所属する第17部隊の隊長Σ(シグマ)は、イレギュラーハンターの中でも最強といわれ、おまけに優れた頭脳の持ち主だった。
ある日、そのシグマがレプリロイドたちに命令を下した。
「人間を抹殺しろ!人間は我々の敵だ!殺せ!!」
この掛け声によって、レプリロイドたちは暴れだし、強烈な反乱が開始された......。
立ち向かうロックマンX。
不思議なきずなで結ばれた友人"ZERO(ゼロ)"も加わって戦いのヴォルテージは一気に高まる。
戦え、ロックマンX!
シグマの反乱を許すんじゃない!!
キャラクター
ロックマンX
本編の主人公。
故障して人間に危害を加えるようになったロボット「イレギュラー」を破壊・処理する組織、イレギュラーハンター第17部隊に所属するレプリロイド。
誰によって、何のために作られたのかは一切謎につつまれている。
人間に対し反乱を起こしたかつての上官、シグマに対し正義感から立ち向かう。
ハンターとしての腕前はBランク(中級)に位置付けられているが、それは決して彼の性能が劣っていることを意味するのではなく、たとえ相手がイレギュラーであろうとも破壊することをためらってしまう「優しさ」(それは他のハンターたちに甘さとして映る)と悪を憎む「正義感」の間の葛藤のため、彼の本当の能力が引き出されないためであり、彼の奥底にははるかに強力に成長する可能性が秘められている。
しかし、本人ですらこのことには気がついておらず、わずかに、ゼロとシグマだけがエックスには何か隠された力があると感じ取っているだけに過ぎない。
ZERO(ゼロ)
エックスと同じ第17部隊に所属する特A級のハンター。
悪に対する強烈な憎しみを持ち、イレギュラーに対しては情け容赦なく、任務は冷静かつ迅速に行う。
エックスの隠された能力に気がついている数少ない存在であり、エックスに関心を抱き見守っている。
他のハンターたちとはうまくいかないエックスにとっては、ただ1人、尊敬でき、心の許すことのできる相手である。
人間に対し反乱を起こしたシグマはもはやただのイレギュラーであり、ハンターとして彼を破壊・処理するため、共にシグマの軍団と戦おうとエックスに呼びかける。
Σ(シグマ)
レプリロイドの生みの親Dr.ケインの最高傑作といわれる、頭脳・戦闘力とも史上最強のレプリロイド。
エックス、ゼロが所属する第17部隊の隊長を勤め、常に冷静沈着な、完璧なまでの指導者ぶりを示し、戦闘においても鬼神のごとき働きを見せるが、それは彼の力のほんの一部分にすぎない。
自らの能力に対する自身も高く、それは彼にいかなる野望を抱かせたのか、ある日突然人間に対して反乱を起こしレプリロイドたちに人類抹殺を命じた。
彼の考えに反対するレプリロイドたちは彼の軍団に立ち向かったが、史上最強のレプリロイドに敵うべくもなく、あるものは破壊され、あるものはその力の前に屈服し、今や彼に立ち向かうのはエックスとゼロを残すのみとなった。
エックスに対しては、その成長の可能性に関心がある程度で、別段脅威とも思っていない。
VAVA(ヴァヴァ)
第17部隊に所属していたイレギュラーハンター。
ハンターとしての腕前は特A級だが、電子頭脳に異常があり、イレギュラーを破壊するためならば手段や結果をまるで考慮しない。
危険物の除去を行っているというよりは「狩り」を楽しんでいるようなところがある。
イレギュラーとは紙一重の存在であった。
そのため、任務からはずされ、拘束を受けていたが、シグマの反乱によって自由となった今は思うがままに破壊活動を行っている。